こちらに共通ヘッダが追加されます。
  1. PBL推進支援センターホーム
  2.  > PBL教育フォーラム・シンポジウム
  3.  > PBL教育フォーラム2013

PBL教育フォーラム2013

PBL教育フォーラム2013 「PBLにおける学習効果の検証-卒業後の現場から-」
【2013年10月26日開催】

開催報告

2013年10月26日(土)今出川校地良心館1階104番教室において、PBL推進支援センター主催・株式会社SIGEL共催によるPBL教育フォーラム2013「PBLにおける学習効果の検証-卒業後の現場から-」が開催された。台風の影響で開催が危ぶまれたにも関わらず、大学関係者を中心にその他教育機関の教員、職員、学生、企業関係者など、130人ほどの参加者( 参加者内訳 [参加者内訳 [PDF 311KB]] )にお集まりいただいた。
PBL教育フォーラム2013
冒頭の挨拶では、同志社大学全学共通教養教育センター土田道夫センター所長より、正課科目・課外活動を問わず、大学在学中にPBLを経験した学生が社会人となったとき、学生時代に経験したPBLの学習効果をどのような場面で実感しているのか、また、社会が求める能力を学生に身に付けさせることができているのか否かを、卒業生の発表とパネルディスカッションを通して検証を行うべく、今回のフォーラムのテーマとした趣旨が述べられた。
第1部では、長年にわたりPBLに積極的に取り組み、実績をお持ちの、武蔵大学三学部横断型ゼミナール・プロジェクト、東海大学チャレンジセンター、広島経済大学 興動館プロジェクトおよび同志社大学プロジェクト科目の4大学の教職員による各大学の取組紹介と、卒業生による発表がなされた。各大学のPBLの取組み内容と、PBLを経験した卒業生の発表を組み合わせることにより、異なる取組みの中から得た知見が、より明確に認識できる報告となった。
武蔵大学:三学部横断型ゼミナール・プロジェクト
取組紹介/武蔵大学経済学部経営学科助教・笠原一絵 氏
卒業生による発表/リオン株式会社・古庄数馬 氏(2010年度三学部横断型ゼミナール・プロジェクト「学部横断型課題解決プロジェクト」前期履修)
古庄氏からは、経済学部・人文学部・社会学部それぞれの価値観と専門知識を持つ3学部のメンバーを、リーダーとしてひとつのチームとしてまとめたことで、「チームで仕事をすること」が身につき、現在の仕事を遂行するうえで大いに役立っていることや、他部署の人と触れ合い、互いの専門性を意識しながら活動をすることが大事と考えることなどが述べられた。また、多数決ではなく全員の意見を聞いてから議論を深めたうえで、それぞれに役割を振ることの大切さといった、普段の学生生活では経験できないことを学んだという発表がなされた。
PBL教育フォーラム2013
PBL教育フォーラム2013
東海大学:チャレンジセンター
取組紹介/東海大学チャレンジセンター推進室・高橋操 氏
卒業生による発表/株式会社ミスミ・鈴木一星 氏(2007年度チャレンジセンター「キャンパスストリートプロジェクト(C.A.P.)」参加)
50人を超えるプロジェクトのリーダーとして、最初は「自分で全てをできるようにしたい」という気持ちで手一杯だったのが、メンバーに役割を振り分けることで複数の企画を同時に実施し、リーダーとして複数の企画に共通した目標と方針にしたがって全体の方向性を示し、そこに力を注ぐに至るまで自分の意識が変わった経過などが述べられた。仕事の流れを理解することで、すぐに行動に移すことが出来きる点は現在に活かされているが、社会人として振り返ると、学生時代のプロジェクトは、実施した内容に対する効果の検証が甘かったことなどを指摘された。
PBL教育フォーラム2013
PBL教育フォーラム2013
広島経済大学:興動館プロジェクト
取組紹介/広島経済大学興動館課長・友松修 氏
卒業生による発表/株式会社自重堂・江角遼馬 氏(2009年度、2010年度興動館プロジェクト「サクセスストーリー出版プロジェクト」リーダー)
学内・学外の多くの人の前での発表や意見をしたりする場を経験したことで、現在も臨機応変に対応することが可能である点や、卒業前に社会人としてのマナーや常識を現場で知ったことで、現在も営業の場で活かすことができている点が述べられた。リーダーとして、自分は何ができるかを考える経験を経て、さらに一歩すすめて相手の立場で物事を考えることができるようになり、また、在学中に大学教職員をはじめ様々な人に支えられてやってきたことで、人が好きで前向きになれ、仕事をするうえで健全でいられる要素となっていることなどが紹介された。
PBL教育フォーラム2013
PBL教育フォーラム2013
同志社大学:プロジェクト科目
取組紹介/同志社大学PBL推進支援センター長文学部教授・山田 和人
卒業生による発表/株式会社リクルートマーケティングパートナーズ・池田妃呂 氏(2007年度プロジェクト科目「新しい京都の逍遥ガイダンスを作ろう!」履修)
池田氏からは、プロジェクトを通して学んだこととして、「主体性を持つ」「チームで動く」「やり遂げる」の3つが挙げられた。特にプロジェクトで学んだ「主体性を持って動く」については、社会人としての基本姿勢であると感じているとの発表であった。ただし社会では、仕事に対してスピード感と評価がより厳しく求められるため、学生のうちから活動に対する効果の検証まで視野にいれた設計ができていたらよかったと考えているとのご意見も頂いた。
PBL教育フォーラム2013
第2部では「社会が求める人間力と大学が育てる人間力」のテーマに基づいて、各大学卒業生4名に、山田和人PBL推進支援センター長をコーディネーターとして加え、パネルディスカションが行われた。
まず、社会の現場で「かべ」と思う場面にぶつかった時に、どうして乗り越えたかという質問を皮切りに、在学時のPBLのプロジェクトで得たどんな経験が形を変えて問題解決の糸口となったのか、さらにはその時周囲の人たちにどんな影響を与えたと考えるかにまで議論がすすめられた。
PBL教育フォーラム2013
途中の質疑応答で会場より受けた「プロジェクトで学ぶ学生として、何をしたらよいか」の在学生の問いに対し、登壇者の卒業生ひとりひとりから「まず、自分から声をかけることで周囲を動かそう」「PBLで社会人の基本を学んだ」「PBL、やってみよう!」「他人を理解することからはじめよう」等のメッセージをいただいて閉会となった。

フォーラムの成果

第1部では各大学での取組が、正課科目であるか課外活動であるか、プロジェクトの規模はどうか、教職員や学外協力者との関わり方や密度はどうか、学生支援・活動支援の体制はどうかなど、様々な違いが浮き彫りになった。
第2部では各大学の取り組みを超えて、PBLでの学びについて意見交換がなされた。これまで、フォーラム・シンポジウム等でも在学生が発表する機会は設けてきたが、今回、PBLを経験した卒業生が他大学を含めて同じテーマで議論することは、学外での催しを含めても皆無だったといえよう。本フォーラムをとおして見えてきた「社会で活かされているPBLで得たちから」について、以下にまとめてみたい。

1)全体を推測・把握することで、困難を克服することができる。
目の前の事例が活動全体のどの部分にあたり、どう対処すれば打開できるかの選択肢を自分の中に複数用意できることで、関連性を見つけ、現状の問題に結びつける力が身についている。

2)情報を収集し、人間関係を構築することができる。
異なる価値観・立場の違う者同士が、互いの価値観・立場を認めつつ議論を積み重ねてプロジェクトを推進することで、他者からの情報を集約、再構成し、現状を冷静に判断するちからが身につく。また、互いの特性を引き出す柔軟性と、プロジェクトを計画的に組み立てていく企画力、プロジェクト遂行に必要な段取り力を養うことができる。

3)多様な視点から課題を捉えることができる。
社会人として経営的な側面だけでプロジェクトを捉えるのではなく、総合的な視野や文化的な要素への配慮など、多角的に課題を捉えて成果に結びつけることができる。

4)協働を導く対話力をみにつけることができる。
プロジェクトの遂行を通して、他者との協働が不可欠であることの気づき、そのために必要なのが、いわゆる「コミュニケーション」のちからというよりも、真摯に議論し、対話できる批判的な主体性であることがわかった。

PBLは単に知識やスキルを学ぶのではなく、情報を分析し関連づける経験や、人を動かし主体的な行動に結び付けていく見方や考え方を鍛えていくプログラムであり、社会人としての基本姿勢を見つける機会であったことがわかった。

今後の事業への反映

大学教育の成果を問われたときに、われわれは何を頭に浮かべるだろうか。本フォーラムはこの問いの答えを導くための新たな一歩でもあった。そして登壇された社会人の方々はその問いに見事に応えていただいたうえに、本センターに新たな課題も提示してくれたように思う。
学びには、知識(Knowledge)・態度(Attitude)・技能(Skill)の三要素が必要であるといわれる。今回のフォーラムでは企業で働く社会人にご登壇をお願いしたが、企業人としての一面とは別に、常に学び続ける姿勢を備えた方たちであったことも印象に残る。PBLはまさにこの学ぶ「態度」を養う教育であると改めて確信することができた。教育の中にこの態度・姿勢を養う要素を備えた時、大学教育は生涯教育の第一歩として、生涯にわたって人生のキャリアを積み重ねていくことができる人物を育てる基盤となるであろう。
「PBLの効果はすぐにはでない。会議で議論するとき、立場の違う人とプロジェクトを進める時にふと思いだす、じわじわと感じるものだった」という登壇者の声があった。そういう学びがあり、PBLにはそのための総合力と応用力を身に付ける実践的なプログラムとして、われわれは学生たちに学びの場を提供し、サポートを続ける必要がある。また、今後もPBLのプログラムについてのさらなる調整を行うとともに、長期にわたって効果の検証を実施する必要を考える結果となった。

アンケート結果 [PDF 308KB]

PBL教育フォーラムポスター [PDF 1.5MB]

2013年度PBL推進支援センター事業に係るフォーラムを開催します。
参加ご希望の方は、2013年10月21日(月)までに、本ホームページ内 参加申込みフォーム 、またはFAXにてお申込ください。※先着100名受付
テーマ「PBLにおける学習効果の検証-卒業後の現場から-」
場所同志社大学 今出川キャンパス 良心館104番教室
(京都市営地下鉄烏丸線今出川駅下車徒歩1分)
交通アクセス(今出川キャンパス)
キャンパスマップ(良心館)
参加費入場無料
※懇親会に参加される方は、参加費3,000円を当日フォーラム受付で申し受けます。
プログラム12:30~
受付開始
13:00~
開会挨拶 土田 道夫
     -同志社大学 全学共通教養教育センター所長・法学部教授

第1部<卒業生による発表>
武蔵大学 三学部横断型ゼミナール・プロジェクト
     古庄 数馬 氏(リオン株式会社)
東海大学 チャレンジセンター
     鈴木 一星 氏(株式会社ミスミ)
広島経済大学 興動館プロジェクト
     江角 遼馬 氏(株式会社自重堂)
同志社大学 プロジェクト科目
     池田 妃呂 氏(株式会社リクルート マーケティングパートナーズ)

第2部<パネルディスカッション>
「社会が求める人間力と大学が育てる人間力」
・武蔵大学・東海大学・広島経済大学・同志社大学 上記卒業生
コーディネータ 山田 和人/同志社大学 PBL推進支援センター長・文学部教授

16:30
閉会
17:00〜
懇親会
主催PBL推進支援センター
共催株式会社SIGEL

※プロジェクト科目の詳細な取組については プロジェクト科目(オリジナルサイト) でご案内しています。

お問い合わせ

PBL推進支援センター

同志社大学 教育支援機構 教務部 今出川校地教務課内
TEL:075-251-4630
FAX:075-251-3064
E-mail:ji-pbl@mail.doshisha.ac.jp
お問い合わせ一覧(部課所在・事務取扱時間案内)